2010年6月10日木曜日

スイムで行こう/DO THE CLAM


スイムで行こう/DO THE CLAM

ロックンロールから離れて、ポップな映画スターになりきってしまったエルヴィス・プレスリーは愉しいね。

『フロリダ万才』では、エルヴィス自身ばかりか、マリリン・モンロー『お熱いのがお好き』もパロディにしてしまうたくましさ。エルヴィスは、トニー・カーティスのファンだったからね。映画も楽曲も、これぞ永遠のアメリカって色も鮮やかなB級パラダイスのお手本。

でも当時大流行、大ヒットの<スイムで行こう>を、いま聴こうとしたら結構困難。

現在で回っている、どのアルバムにも収録されていない。

当時はこの曲、ヒットチャートを飾っていたのに、現在この映画からは<恋のあやつり人形>の方が主に使用されていて、ゴールデンレコード第四集もそう。




なあ、みんな、集まって        楽しみ~~~、キングのパーティーよ~~!
ボンゴの音を聞いてくれ        いい音、イケてる~~~~!
近くにいる誰かの手をつかんだら    キングの手を握りたいヨ!
みんなでビーチをシェイクしよう    なに!砂浜をふれって!!
(イエー、イエー、イエー)       なんでもええから、叫んどけ。
スイムで行こう            貝をしょうってよ
スイムで行こう            貝をしょうって、どうすんの?
裸足の足を手でつかんだら       幽霊だったらどうすんのヨ
クルリと回ってからかって       足もって回れって、レスリングだよお~~~!
力いっぱい抱き合って         ウ、四の字固め?
腰を落としてスイムで行こう      ウウウ、分からん。とりあえず転がっておこう

心がグルグル回っちゃう        それ、足振り回されてるのよ、ソレって!
体もグルグル回っちゃう        そら、チョ~回るわさ、
月は一晩中出てるわけじゃない     お願い、朝まで、するつもりじゃないわねーーー
その気になって踊ろうせ        どんな気なのよー、貝、貝なのお~~~~?
(イエー、イエー、イエー)       (イエー、イエー、イエー)
スイムで行こう            イケ、イケ、
スイムで行こう            貝より蟹の方が分かりいいかもネッ?
裸足の足を手でつかんだら       摘むなって
クルリと回ってからかって       回すなって、コラッ、回すなって!
力いっぱい抱き合って         苦しい~~~よ~~~
腰を落としてスイムで行こう      貝ごっこパーティ?

みんなビートをつかんだね       コツが分かったかって言ってンのね
(みんなビートをつかんだね)      足、離してよー、
楽しげな足踏みを聞いてごらん     なんで貝が足踏み出来るのよ、
(楽しげな足踏みを聞いてごらん)    スマイル、スマイル、楽しそうにネ
良かったと思わないかい        エーー、ウソー、マジなのオ~~~。
(良かったと思わないかい)       スマイル、スマイル、楽しそうにネ
スイムがなんだかわかってさ      分かってたまるか
(イエー、イエー、イエー)       (イエー、イエー、イエー)
スイムで行こう            イクワサ、イキャーいいんでしょう!
スイムで行こう            貝になって、転がろう
裸足の足を手でつかんだら       貝に足ないのよ~~~
クルリと回ってからかって       アタイもアンタもからかわれてるの~~、コレって
力いっぱい抱き合って         ヨッシャ、考えずに参加、参加、
腰を落としてスイムで行こう      貝でも、金魚でも、タコでもするで
スイムで行こうスイムで行こう     イケ、イケ! コラ、サッサ   
裸足の足を手でつかんだら
クルリと回ってからかって
力いっぱい抱き合って
腰を落としてスイムで行こう
腰を落としてスイムで行こう

それにしても<スイムで行こう>とはよく言ったものだ。
この曲、原題は<DO THE CLAM>、邦題<スイムで行こう>は当時日本の音楽界が仕掛けたニュー・リズム「スイム」キャンペーンにひっかけたのだ。橋幸夫も「スイム」に乗っていた。
スイムの踊り方の解説書も出回っていたと思うが、ニュー・リズムといっても影も形もなく、ナニもない。なにもないところに仕掛けていくところが商売人だね。すごいね。何の断りもなく「貝」というだけで、王者エルヴィスまで巻き込んでしまうんだからね。でもこのキャンペーン、不発に終わったようで。

さあ、シャワーの前に<スイムで行こう>、出てきて、もう一回<スイムで行こう>

暑い夏には、手放せませんゾ。